ファクタリングとリースを比較して違いを解説

ファクタリングとリースを比較して違いを解説

ファクタリングとリースの違いを理解すれば経営状況を改善するのに役立ちます。

一見すると全く別のサービスに思える2つですが、設備投資に関連性があり、どちらを選ぶかは資金繰りに影響を及ぼしてます。

そこで今回はファクタリングとリースのサービス内容を比較しながら違いを解説し、それぞれの使いどころについてお伝えします。

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ファクタリングとリースの違いを確認すべき理由

ファクタリングとリースの違いを確認すべき理由
ファクタリングとリースの違いを確認すべき理由は効率的な設備投資につながるためです。

新規に事業を始める場合、業種にもよりますが様々な設備を用意する必要があります。
設備費用が初期費用に占める割合は高く、個人で運営するラーメン屋でも初期費用の約20%が設備費用にかかると言われています。
経営をより安定的に行うには初期費用は可能な限り抑えるのが好ましいです。
全て新品で揃えれば開店後の資金繰りが苦しくなるのは目に見えています。

ファクタリングとリースは設備費用の抑制に役立ちます。
しかし、それぞれ特徴が大きく異なるため、使いどころを間違うと設備投資を抑える効果を期待できません。
両者の違いを理解し、使いどころを把握すれば最小限の支出で必要な設備を用意できます。

リース契約の特徴と種類

リース契約の特徴と種類
リースがなぜ設備投資の抑制に貢献するのか理解するために、リースの特徴と種類を確認しましょう。
リースのサービス内容を知ることで、メリットや利用すべきタイミングが見えてきます。
ファクタリングとの違いを把握する際にも必要な知識です。

基本的な特徴

リースとは特定の設備を定められた期間継続して貸してくれるサービスです。
サブスクリプションが一般化し、所有に関する価値観が変化していくなかで、リースで済ますことができる設備に関してはリースでまかなおうという考え方が浸透し、以前よりもリースできる物が増えています。

リースで提供されているものは事業を行ううえで欠かせない物が一般的です。
デスクやシュレッダー、コピー機などの定番OA機器はリースの代表格と言えるでしょう。
これ以外にも専門性が高い特殊な工作機械や商業設備までリースされています。
事業で必要になるほとんどの設備がリースできると言っても過言ではありません。

リースの特徴は少ない費用で設備が揃うところです。
多くのケースで中古設備を購入するよりもリースのほうが安く済みます。
メンテナンスされた機器を利用できるところもメリットのひとつです。
動作するものを提供することが契約で明記されていることもあり、その場合は継続的なメンテナンスも期待できます。

最新設備を利用できるところも魅力です。
作業効率を改善し、生産性の向上につながるでしょう。

リースには大きく分けてファイナンスリースとオペレーティングリースがあります。
リースをより正確に理解するために、2つのリースについて詳しく見ていきましょう。

ファイナンスリース

ファイナンスリースとは必要になるかどうか分からない設備を用意するのに利用するリースサービスです。

高額な設備の導入は費用面から避けたいところですが、その機器が無いために業務効率が大きく低下する場合もあります。
そんな時に新品を購入するよりも安い価格で機器を提供してくれるのがファイナンスリースです。

ファイナンスリースには所有権が利用者に移るものと、移らないものの2種類があります。
所有権が移るものは所有権移転ファイナンスリースと呼ばれ、リース期間が満了すると利用者は物件の正式な所有者になります。
分割払いのように設備導入時の支出を減らせますが、最終的な支払い額は一括で購入した場合よりも15%ほど高くなるところに注意です。

所有権が移らないものは所有権移転外ファイナンスリースと呼ばれ、所有権が移るものよりも価格が抑えられているのが特徴です。

また、ファイナンスリースは物件を資産として計上できるといった会計上のメリットがあります。

オペレーティングリース

オペレーティングリースとは短期の貸し出しを想定したリースサービスで、ファイナンスリースに比べて安価に必要な設備を用意できます。

借り受ける物件の新品価格と金利から、リース終了後の物件の市場価値を差し引いてリース料を決定するため、新たに物件を導入するよりも総費用を抑えられます。
新品を購入する場合に比べて最低でも10%は節約できるでしょう。

強みはリース期間の制限が緩いところです。
契約期間が残っていても途中でリース契約を解約できます。
滅多に利用しない機器を用意するのに活用できます。
必要かどうか判断が難しい機器を試しに使ってみたい場合にも便利です。
不要だと感じたら、いつでも返却できます。

メンテナンスの心配も無用です。
物件の保守義務についてはリース会社が負担します。

難点は物件の中古市場がないと利用できないところです。
リース会社は契約終了後に物件を売却するため、リユース品としての商品価値が無い物はリースされません。
そのため選べる品は他のリースに比べて限られます。

リースバック

リースバックは所有している物件を業者に売却して、その後その物件を業者にリースしてもらうサービスです。

物件を手放した後は利用できなくなるのが一般的です。
しかし、リースバックは物件をそのまま続けて利用できます。
資金を入手しながらも引き続き物件を使えるため、資金繰りに困った時に有効です。
事業環境を変えずに運転資金を得られるでしょう。

経営が苦しいことを取引先に知られることなく資金調達できるのも魅力的です。
突然、大型設備が生産現場から無くなれば、何か問題が起きていると取引先に思われても不思議ではありません。
契約を結ぶ前後で目立つ変化が起きないリースバックなら、取引先の信頼を失いにくいです。

ファクタリングの特徴と種類

ファクタリングの特徴と種類
ファクタリングには買取型と保証型の2種類のサービスがあり、買取型は売掛債権を利用者から買い取る最も一般的なタイプです。
保証型は売掛先が民事再生法などを申請し債権が回収できなった場合に、代わりに代金を支払ってくれます。

買取型ファクタリングにはさらに2社間と3社間があり、それぞれ契約を交わす人数が異なります。
2社間ファクタリングは利用する企業とファクタリング会社の2社で契約をするため審査が早く、申し込んだ日に入金されることもあるほどです。

対する3社間ファクタリングは売掛先の企業も契約に参加します。
売掛先の同意がなければ利用できませんが、後日、取引先とファクタリングについてトラブルが生じる危険性は低いです。
手数料の安さも魅力的で、数あるファクタリングの中でもトップクラスに安く利用できます。

ファクタリングを使えば眠っていた売掛債権を活用し、設備投資が可能になるでしょう。

ファクタリングとリースの違い

ファクタリングとリースの違い
ファクタリングとリースはどちらも必要な設備を用意するのに役立ちます。
しかし、異なる点も多いため、違いを確認し適切に使い分ける必要があります。

これから2つのサービスの違いについて解説するので、設備投資にどう影響するのか見ていきましょう。

利用目的が違う

ファクタリングとリースは利用する目的が大きく異なります。

ファクタリングを利用する目的は売掛債権の換金です。
支払い期日が1ヶ月以上先の売掛債権でも、ファクタリングに申し込めば、その日に事業資金として利用できます。
老朽化した設備の買い替えや、新たな設備の導入に使えるでしょう。
本来なら支払い期日まで動かせなかった資金を使い、設備を整えられるためファクタリングが活躍する機会は少なくありません。

リースの目的は設備投資にかかる費用を抑えることです。
設備費用は高額になることが多く、事業開始間もない頃は大きな負担になります。
場合によっては、設備費用のために運営が不安定になることもあるでしょう。
そのようなケースでリースを使い設備を揃えることで費用を大きく削減できます。

事業をサポートする方法が違う

ファクタリングとリースは、それぞれ違ったかたちで事業を支えます。

ファクタリングが事業資金を増やすことでサポートするのに対し、リースは支出を減らすことで資金繰りを助けます。
資金が必要な場面ではファクタリングが、支出を減らして経営を長期に安定させたい場合はリースがそれぞれ役立ってくれるでしょう。

必要な設備を揃えるなかで、現金取引を求められることもあります。
また、リースでは扱っていない機器を用意する場合もあるでしょう。
そんな時はファクタリングを使った資金確保が有効です。

一方、必要になるか確信を持てない機器については短期リースで必要性を確認することで無駄な出費を避けられるでしょう。

適切に使い分けることで経営はより盤石になります。

利用する設備の所有者が違う

設備の所有者についてはファクタリングとリースで明確な違いがあります。
ファクタリングは設備を購入するため自社が所有権を持ちます。
自社が設備に対する全ての権利を持つため、不要になれば売却も廃棄も自由です。
使いやすいように設備の内容を変更することもできます。

一方、リースの場合は業者に所有権があります。
利用者は設備を業者から借りているため扱いには制限があります。
業者に許可なく売却や廃棄はできませんし、設備の一部を変更することも難しいでしょう。
リースした設備の使い勝手が悪く、すぐにでも返却したい場合でも、契約期間まで事業所や作業場の片隅に置くことになります。
使わなくてもリース業者への支払いは続きます。

設備を柔軟に管理したい場合はリースよりもファクタリングがおすすめです。
リースでは設備の買い替えや、カスタマイズをして利便性を上げることができない場合があります。

手数料と支払い方が違う

手数料には両者に大きな違いがあります。
ファクタリングは売掛債権を買い取る際に手数料を取ります。
そのためファクタリングで受け取れる金額は必ず債券価格よりも少ないです。
ファクタリングの手数料は種類によって異なり、相場は次のとおりです。

2社間ファクタリング 10%~30%
3社間ファクタリング 1%~9%
保証型ファクタリング 3%~14%

入金スピードが早く利用しやすい2社間ファクタリングですが、手数料は高く、10%台後半になることも少なくありません。
なるべく安い手数料のところを探しましょう。

リースの手数料は借りる設備の価格の1.5%ほどですが、手数料以外にも固定資産税や金利などが含まれるため、実際の費用は手数料よりも高くなります。
これらの費用が毎月請求される点にも注意してください。

手数料の支払い方も異なります。
ファクタリングが一括払いなのに対して、リースは分割払いです。

会計・税務処理のやり方が違う

ファクタリングで得た資金を使って設備を購入した場合の税務処理は通常の設備投資と同じやり方で行います。
設備の耐用年数に対応した減価償却費を計上すれば問題ありません。
シンプルで分かりやすいです。

複数の償却方法が選べる場合があるので、状況に合わせて適切なものを選びましょう。

選べる償却方法は定率法と定額法の2つです。
定率法では未償却残高が多い年度ほど減価償却費を高く計上できます。
一方、定額法では毎年に一定額の減価償却費を計上します。
設備を導入した年度の会計において経費を多く計上したい場合は定率法を選ぶといいでしょう。

リースの場合は設備の所有権が移るかどうかで会計処理のやり方が変わります。
所有権が移転するリースではファクタリングと同じ手法で処理するのに対して、所有権が移転しないリースではリース期間定額法と呼ばれる特別な処理方法を使って計上します。

ファクタリングとリースはそれぞれどんなケースで利用すべきか?

ファクタリングとリースはそれぞれどんなケースで利用すべきか?
設備投資をする際にファクタリングとリースどちらを選べばいいのか分かるように、それぞれのサービスを利用すべきケースについて解説します。

2つのサービスの強みや違いを確認しても、どちらが自分に適しているか判断できない場合、参考にしてください。

ファクタリングを利用すべきケース

ファクタリングを利用するのは、設備を購入したほうがメリットが大きい場合です。
次に挙げるケースでは購入したほうが資金繰りの負担が軽くなります。

  • 設備の維持費が高額で、リースしても十分に設備の維持管理費を抑えられない
  • 設備の耐用年数が長く、リースするよりも購入して長期間使い続けたほうが総費用を抑えられる
  • リース費用が高額で、1年以上利用すると購入した場合と大差無い費用がかかる

この他にも設備の内容を自社の都合で変えたい場合や、今後、価格が上がることが予想できる設備はファクタリングを活用して購入すべきでしょう。
後者の場合は再リース時に料金が値上げされる可能性があるため、安いうちに購入したほうが望ましいです。

リースを利用すべきケース

リースは設備にかかる支出を抑えたいケースで利用します。
開業して間もない資金繰りが苦しい時期や、自由にできる資金が心もとない場合に、リースを使うことで大きな支出を伴う設備も導入できるようになります。
常に余裕ある経営を心がけるために手元資金を確保しておくのにも役立つでしょう。

手元資金が十分にあれば突発的な避けられない費用にも対応できます。
資金繰りを考慮するなら、リースできるものは極力リースで済ませたいところです。
期待していた融資を受けられない場合でも、日頃から資金の確保に努めていれば影響を最小限に抑えられます。

最新設備が必要なケースでもリースは強い味方です。
高額な費用がかかる最新設備の導入は手元資金を大きく減らす危険性のある選択です。
リースなら手元資金への影響は限定的です。
設備の使用期間が短く、リースが限定的であれば、リースを使ったことで資金繰りが悪化することはないでしょう。

一時的に手元資金が不足してキャッシュフローが停滞したらリースバックを検討してください。
所有する設備を売却して資金を得られます。
さらに売却した設備はそのまま借り受けることができるため、事業を問題無く継続できます。

リースを利用する際に注意すべきこと

リースを利用する際に注意すべきこと
リースを安全に利用するために注意点を解説します。
リースはレンタカーほど気軽に申し込むことはできません。
注意しないと大きな損失につながる危険性があるため、これから紹介する注意点を確認したうえで利用してください。

途中で解約できない

ファイナンスリースは一度契約したら満了するまで解約が認められません。
どうしても解約が必要な場合は残りの期間のリース料を支払う必要があるため、無駄な出費になるでしょう。

ファイナンスリースの契約期間は1年単位になることが多いため、必要になるか分からない設備に利用するのはおすすめできません。

ファイナンスリースに申し込む場合は、1年以上継続して使用することが分かっている設備だけに絞りましょう。

リース期間が長くなるほど割高になる

リースは利用する期間が長くなると割高になります。
購入した場合の費用は購入代金とメンテナンス費のみですが、リースした場合は毎月リース料を支払うため、リース期間が長くなるほど費用が積み重なっていきます。
何年も続けて利用する設備はリースせずに購入すべきでしょう。

また、リースすると設備の本体価格だけでなく保険料や税金まで支払う必要があります。
本来なら不要な支払いを求められるため、リースの利用期間は可能な限り短くしてください。

まとめ:ファクタリングとリースのどちらを利用するかは資金繰りを見て決める

まとめ:ファクタリングとリースのどちらを利用するかは資金繰りを見て決める
ファクタリングとリースはどちらも設備投資に役立ちます。
ファクタリングは資金調達ができるため、新たに設備を購入する際に便利です。
リースは設備費用を抑えたい時に役立ちます。

どちらを利用するかは資金繰りの状況を見て決めてください。
手元資金が十分にある場合は購入しても経営に影響は及びませんが、資金繰りが苦しい場合はリースがおすすめです。

ファクタリングとリースを適切に使い分けてキャッシュフローを改善しましょう。